Supabase完全ガイド|Vibe Codingで高速開発を実現する方法
〜AI開発時代を支える、PostgreSQLベースのオープンソースBaaS〜

ご挨拶
平素より大変お世話になっております。
株式会社DXビジョンでございます。
私たちは、国内外の開発者コミュニティにおける最先端技術の動向を踏まえ、AI時代のアプリケーション開発において急速に注目を集めている「Vibe Coding」の潮流、そしてその中核を担うSupabase**についてご紹介させていただきます。
Supabaseとは?
Supabaseは、PostgreSQLを中核に据えたオープンソースのBackend-as-a-Service(BaaS)です。2020年に設立され、Firebaseのオープンソース代替として注目されるようになりました。
創業当初はプロプライエタリ(商用閉源)版を提供していましたが、オープンソース版を公開したところ、Hacker Newsのトップを飾るなど瞬く間に話題に。開発者コミュニティに強く支持され、現在では200万人以上の開発者が利用し、350万以上のデータベースを運用しています。
「オープンソースは私たちの超能力」
― Supabase 公式スローガン
技術的な特長と構成
Supabaseは、PostgreSQLの強みをそのまま活かしつつ、アプリ開発に必要な包括的なバックエンド機能を統合的に提供しています。
主なモジュール機能:
- フルマネージドなPostgreSQLデータベース
- ユーザー認証(OAuth、SSO対応)
- オブジェクトストレージ(CDN付き)
- リアルタイム通信(WebSocketベース)
- エッジ関数(Cloudflare Workers互換)
- 自動生成のREST / GraphQL API
- セルフホスティングにも完全対応
これらの機能はすべて統一されたUIと明確なAPI設計により統合されており、再利用性と拡張性に優れた開発体験を提供します。
Supabaseが選ばれる理由
比較項目 | Supabase | Firebase | Appwrite / Directus |
---|---|---|---|
ソースコード | ✅ オープンソース | ❌ クローズド | ✅ 一部対応 |
データベース構造 | ✅ RDB(PostgreSQL) | ❌ NoSQL | ✅ 柔軟だが採用事例は少ない |
拡張性・導入の自由度 | ✅ セルフホスティング可能 | ❌ Google Cloud にロックイン | ✅ 可だが構築負荷が大きい |
AIとの相性 | ✅ 型安全でスキーマ明瞭 | ⚠️ 抽象層が厚くAIで扱いにくい | ⚠️ 普及率に課題 |
Firebaseのように特定クラウドへの依存が発生せず、スキーマ定義の明瞭さにより、AIとの連携にも極めて適しています。
Vibe Coding時代の中核へ
Supabase × AI 開発の最前線
現在、開発現場では生成AI(Grok、Claude、Cursorなど)を活用した新たな開発スタイル「Vibe Coding」が急速に浸透しています。
一般的なVibe Codingの流れ:
- PRD(要件)作成:Grokなどで自動生成
- データスキーマ設計:ClaudeでPostgreSQLスキーマ生成(Supabase形式)
- API構築:NestJSのスキャフォールドをAIで生成
- サービス単位の実装+ユニットテスト:ClaudeやCursorで反復的に補完
- 全体の統合と高速反復:PRDを常にAIにコンテキストとして保持
このようなAI×開発者×ツールの連携型開発フローにおいて、SupabaseはLovableやBolt.new、Vercel v0といったツールの標準バックエンドとなりつつあります。
グローバルチームと資金力
- Supabaseの開発チームは、ニュージーランド・ペルー・マケドニアに分散したフルリモート体制。
- 2025年には2億ドルのシリーズD資金調達(評価額20億ドル)を達成。
Accel、Coatue、Y Combinator、Craft Ventures、Felicis など一流投資家が参画。 - 過去7ヶ月で累計調達額は4億ドルを突破。
この資金により、AIとの連携強化、エンタープライズ対応、スケーラビリティの向上などがさらに加速しています。
今後の展望
SupabaseはAIとの親和性とスケーラビリティを備え、今後ますます複雑化・高度化するアプリ開発において「AI・エンタープライズ時代のデフォルトバックエンド」として存在感を強めていくことが期待されています。
“週末でアプリを作り、数百万人に届ける”
Supabaseのスローガンは、まさに現代の開発環境を象徴しています。
ご興味をお持ちいただけましたら、導入支援や技術検証などもお手伝い可能です。ぜひお気軽にご相談ください。