Google Cloud Next ’25
--整理:DXビジョン
--出典:Google Cloud Next '25 Live
https://cloud.withgoogle.com/next/25

米国時間4月9日、ラスベガスで開催された「Google Cloud Next ’25」
予想どおり、今年の主役もやはりAIでした。
しかし例年とは異なり、今回発表の要点が「技術の突破」から「価値の提供」になり、技術革新の点と点が繋がって線になったようです。
大会のテーマは「The New Way to Cloud」で、その「New Way」とは「AI」のことだと考えられています。横浜発のDXビジョンは社会課題の解決を使命とし、先端技術で新たな価値を創出するスタートアップです。業界先端のGoogle社と共感ができ、弊社にとっても大変嬉しいです。
では、Google Cloud Next ’25のリリース概要をご参考までに。
AIインフラの進化
- TPU Ironwood:前世代と比べ驚くの10倍以上の性能が実現された。第7世代Tensor Processing Unit(TPU)の1ユニットに9,000枚のプロセッサも搭載され、42.5 exaflopsの計算力を持つ。それが今世界一のスーパーコンピューター:「El Capitan」(パッケージ1つ)の計算力の24倍相当。
- NVIDIA社との提携:報道によると、Google CloudにNVIDIA社の次世代GPU「Vera Rubin」の導入計画がされている。このGPUは1ラックあたり計算力が15 exaflops(FP4)、プラットフォームのさらなる強化が期待される。
- グローバルのCloud WAN:数十億のユーザーにCloud WANを提供する。企業ユーザーとしては、最大40%のネットワーク性能向上と40%のTCO(Total Cost of Ownership)削減が期待される。
AIモデルの進化
- Gemini 2.5のリリース:Gemini 2.5 ProはAI Studio、Vertex AIなどの開発プラットフォームで一般公開された。リアルタイム要約やドキュメント探索対応に強まったGemini 2.5 Flashもまもなく公開。
- Imagen 3のリリース:テキストから高品質な画像を生成する最新の画像生成モデル。ディテールと構図の精度が大幅に向上している。
- Chirp 3のリリース:リアルタイムかつ多言語対応の音声認識モデル。音声を即時にテキスト化し、翻訳などにも応用可能。
- Lyriaのリリース:音楽の生成に特化したAIモデル。メロディ、ハーモニー、リズムを自然に作り出し、プロレベルの音楽制作が可能。
- Veo 2のリリース:最大16K解像度に対応した次世代の動画生成モデル。複雑なシーンや動きを高精度に再現し、映像制作の常識を変えると期待される。
開発プラットフォームの進化
- Vertex AI:現在Vertex AIのモデルマトリックスには200以上のモデルが含まれており、Google独自のモデルに加え、Anthropic、AI21、Mistralなど他社によるサードパーティモデル、さらにGemmaやLlamaといったオープンモデルも含まれている。最近では、CAMB.AIやQodoのモデル、そしてThe Allen Instituteによる完全オープンソースのモデル群も新たに追加された。
エージェントの相互運用性の進化
- 業界初のAgent2Agentプロトコール:Agent2Agentプロトコールの目的は、複数のAIエージェントで構築された企業エコシステムをサポートすること。複数のAIエージェントが基盤技術に依存せず相互に連携できるように設計された。今後はどのベンダーが提供しているか、どのフレームワークで構築されているかに関係なく、相互運用が可能となる。
以上、Google Cloud Next ’25のリリース概要を整理してみました。
「The opportunity presented by AI is unlike anything we’ve ever witnessed. It holds the power to improve lives, enhance productivity and reimagine processes on a scale previously unimaginable.」
AIには、人々の生活を向上させ、生産性を高め、これまでの想像力もつかない規模でプロセスを再構築する力があります。
Googleは「インフラ+モデル+プラットフォーム」という三位一体のアプローチで開発環境を整えてくれています。その巨人の肩に乗る我々開発者は、色んな業界、領域にAIの力を届けるよう全力で取り組んでまいりたいと思います。
未来は私たち全員で共に築いていくものです。